心~保健室の先生と私~

次の日。


担任の先生から、佐野先生が呼んでるから保健室に行くようにって言われた。


で、保健室に行ってみると。


「昨日のことは、黙ってて」


佐野先生は、私の前で手を合わせた。


「別に誰にも言いませんよ。先生がホストだってこと」


「わー」


佐野先生が慌てて、私の口をふさいだ。


「やめてください」


先生の手を思いっきり、どけた。


「誰かに聞かれたらどうしてくれるんだ」


「そんなことしてる先生が悪いんでしょ?なんでそんなこと」


「別に理由なんてない。金が欲しいだけだ」


そう言って、かけてる眼鏡を押し上げた。


角ばった黒ぶちの眼鏡。