心~保健室の先生と私~

「えっ・・っと・・・」


佐野先生は、何かいい訳を考えてるみたいだった。


「心葉、帰ろっか」


私は別に先生に何してるのって聞くつもりもなかったし。


誰が何してようが、私には関係なかったから。


「うん」


私は心葉の手をとった。


先生はただボー然と、私たちを見送った。


「お姉ちゃん、知ってる人?」


「ちょっとだけ」


「ふーん」


「心葉、宿題終わってる?」


「算数の宿題、わからないの。お姉ちゃん、教えてくれる?」


「算数か・・・帰ったら一緒にやろうか?」


「うん」