布団の中から、小さな声が聞こえた。
「放課後には帰るから。ちょっとだけ、ここに居させて」
その声は、いつのも俺をからかう石川の声じゃなかった。
もっと、弱々しい声だった。
「石川、なんかあったのか?」
俺はそう、問いかけてた。
「なんかあったなら、俺が聞くよ?」
「先生、私が答えないってわかってて聞いてる?」
石川が布団から顔を出した。
「先生って、テクニックないね」
「はぁ?」
「直線でダメなら、周り道とかしないと」
「何言ってんの?」
意味不明なんだけど。
俺の顔を見て、石川がくすくす笑った。
「放課後には帰るから。ちょっとだけ、ここに居させて」
その声は、いつのも俺をからかう石川の声じゃなかった。
もっと、弱々しい声だった。
「石川、なんかあったのか?」
俺はそう、問いかけてた。
「なんかあったなら、俺が聞くよ?」
「先生、私が答えないってわかってて聞いてる?」
石川が布団から顔を出した。
「先生って、テクニックないね」
「はぁ?」
「直線でダメなら、周り道とかしないと」
「何言ってんの?」
意味不明なんだけど。
俺の顔を見て、石川がくすくす笑った。

