心~保健室の先生と私~

微かに、身体が震えてる気がした。


「石川、寒いのか?」


今日は確かに、気温が低い。


その上、昨日からの雨で湿気は最高潮。


でも震えるほど、寒いわけじゃない。


「石川?」


俺は気になって、石川の傍まで行った。


しゃがんで、石川と同じ高さになった。


「顔、上げてみろ?」


俺の声に、石川がゆっくり顔を上げた。


頬が少し、赤みがかってた。


それに、目は潤んでる。


「熱、あるんじゃないか?」


「どうだろ?」


俺から目を離して、石川がそう言った。