布団をめくると、心葉が眠ってた。


起こさないように、そっとベットに入る。


それから、ゆっくり目を閉じた。


「愛花、あの後どこ行ってたの!」


朝起きて、冷蔵庫からオレンジジュースを取り出してコップに注いでるとき。


お母さんが、怖い顔して私に問いかけてきた。


「どこでもいいでしょ?」


ジュースのパックを、冷蔵庫に戻しながら答えた。


「なかなか帰って来ないし、心配したんだからね」


また、心配?


だったら、何で起きて待ってなかったの?


私は、オレンジジュースを一気に飲み干した。


お父さんは、ソファーに座って新聞を読んでた。


心葉は、食卓で朝ごはんを食べながら。


台所から聞こえる私たちの声を気にしてた。


「もう、行くから」