お母さんのピリピリした空気に触れて。


私も、ピリピリしてしまった。


「もう、ヤダ」


泣きながら歩いた。


家の周りには、もう誰もいなかった。


泣きながら歩いてたどり着いたのは。


高校だった。


家から歩いて20分。


さっき心葉と行った街がある通りから、大きな道路を挟んで高校がある。


「なんでこんなところまで・・・」


わけわかんない。


でもいいや。


誰もいない。


泣くのには、ぴったり。


だから泣けるだけ泣こう、そう思った。