「熱いから気をつけて」


「うん」


一口飲むと、牛乳の温かさと甘さが口に広がった。


「甘い」


「蜂蜜入れたんだ。全部飲んで」


「ん」


ゆっくりと、飲み進める愛花。


「ごちそうさま」


「お粗末さまでした」


俺は愛花からカップを受け取ると、愛花の身体を横にした。


「着替える?俺の服しかないけど」


「うんん。なにもしたくない」


「じゃあ、眠って。眠るまで、ここに居るから」


差し出された手を、そっと握った。


そのうち、愛花の寝息が聞こえてきた。