心~保健室の先生と私~

「そう・・なの」


「明里って名前でね、すっごく明るい子だった。今働いてる店で知り合った」


「うん」


「病気になって、ちょっと前の愛花みたいに悲しい目をするようになった」


「・・・」


「でも俺は、気づいてあげられなかった」


「どうして?」


愛花はうつむいてた顔を上げて、俺を見た。


「一瞬で、いつもの笑顔に戻ったから。必死に強がってたんだ、明里は」


「強がってた・・・」


「最後は、俺がお見舞いに来るのも嫌がった」


「えっ?」


「病気でボロボロになった身体を、俺に見られたくなかったって。お葬式のときにもらった手紙に書いてあった」


「そんなの・・・辛かったはずなのに」


「手紙にも書いてあったよ。治療は辛くて、やめたいって何度も思ったって。ほんとは、すごく甘えたかったって」