心~保健室の先生と私~

「行かなきゃ」


教室、戻らないと。


保健室を出るとき、佐野先生は私の行く方向から姿を現した。


泣いてる顔を見られたくなくて、うつむいて横を通り過ぎようとした。


「石川」


でも先生は、私を呼びとめた。


「なに?」


愛花が、顔を上げた。


その目は、少し赤かった。


「泣いてた・・のか?」


「違うよ。目にゴミが入っただけ。授業始まるから、行くね」


そう言って、逃げるように俺の前を去っていった。


その行動を不審に思いながらも。


俺は保健室に戻った。


机の上には、俺の手帳。