心~保健室の先生と私~

思わず口からこぼれた言葉。


先生は何も言わずに、ただ私の頭をなでた。


好きって、言ってくれないの?


何も、答えてくれないの?


それは、彼女がいるから?


ズボンのポケットから揺れる、ブルーのイルカ。


気になってしかたない。


「先生、今日はありがと」


「ああ」


「また学校でね。お酒、飲み過ぎちゃダメだよ?」


「わかってるよ」


ドアを閉めると、車が動き出した。


気になる。


好きだから。


先生のことが。