初めてした約束。


「ほら、そろそろ教室戻れ」


「言われなくても戻るよ」


私はお弁当を片づけ始めた。


「なに?残ってんじゃん」


「ちょっと多く入れ過ぎたの」


「どっか具合悪いとか?」


「先生、心配しすぎ。ずっと先生と話してたから食べる時間無くなったの」


「ならいいけど」


「あっ、そうだ」


愛花は弁当をが入ってた袋の中から、何か取り出した。


「あとで食べようと思ったんだけど」


そう言って、俺に小さな袋を渡してきた。


「昨日、作ったの。じゃあね、先生」


予鈴がなり、愛花は急いで保健室を出て行った。