「ごめんね、先生。仕事のあとに」


「いいよ。明日も電話しろな」


「うん」


「待ってるから」


「うん」


「おやすみ、愛花」


「おやすみ、先生」


電話を切った。


ベットに入っても、心葉のぬくもりは感じられなかった。


「当たり前だよね。いないんだもん」


これから二人。


お父さんと二人の生活が始まろうとしてた。


きっとすぐ慣れる。


広い家も。


独りのベットも。