それからしばらく、先生は車を走らせた。


「今日、思いっきり不評だったぞ」


「なにが?」


「今日は飲みませんって言ったら」


「飲めばよかったじゃん」


「バーカ。んなこと出来るかよ」


「どうして?」


「飲酒で捕まるなんて、あり得ない」


「ふーん」


車が止まった。


「ここどこ?」


「俺の秘密の場所」


そう言って、先生は車を降りた。


「石川、降りてみ」


そう言って、助手席のドアを開けてくれた。