体育館では先輩達がフットワークをこなしていた。
一体何往復させられているのだろうか。先輩達のかけ声はもはやうめき声に近いものがあった。
和也と敏男は呆然としていた。見れば、和也達より一足先に来ていた、同じく入部希望者の1年生達数人が、戸惑いを隠せない様子で体育館の隅っこに立っている。なるほどこれはきつそうだ。
だが和也も敏男も、練習がきついのは元より承知の上だった。
和也達が練習を見学しているところへ、聞き慣れた女子の声が聞こえてきた。和也が声のする方を振り返ってみると、みづきとその友達が見学に来ているのが見えた。
みづきも和也の姿を見つけると、ダッシュで走ってくる。和也は思わず仰け反った。
「へっへー、吃驚した?あたしね、マネージャー希望なの」
「はっ!?お前、女バスは!?」
みづきは中学の頃、女子バスケ部だった。当然、高校でも女子バスケ部に入るものと思っていた。
「だって、女バスじゃIH行けないもん」
女子バスケ部の実力は、予選1勝がせいぜいだ。とてもIHを狙うどころではない。みづきはとにかくIHに行きたいのだ。
一体何往復させられているのだろうか。先輩達のかけ声はもはやうめき声に近いものがあった。
和也と敏男は呆然としていた。見れば、和也達より一足先に来ていた、同じく入部希望者の1年生達数人が、戸惑いを隠せない様子で体育館の隅っこに立っている。なるほどこれはきつそうだ。
だが和也も敏男も、練習がきついのは元より承知の上だった。
和也達が練習を見学しているところへ、聞き慣れた女子の声が聞こえてきた。和也が声のする方を振り返ってみると、みづきとその友達が見学に来ているのが見えた。
みづきも和也の姿を見つけると、ダッシュで走ってくる。和也は思わず仰け反った。
「へっへー、吃驚した?あたしね、マネージャー希望なの」
「はっ!?お前、女バスは!?」
みづきは中学の頃、女子バスケ部だった。当然、高校でも女子バスケ部に入るものと思っていた。
「だって、女バスじゃIH行けないもん」
女子バスケ部の実力は、予選1勝がせいぜいだ。とてもIHを狙うどころではない。みづきはとにかくIHに行きたいのだ。
