行かない方がいいって何なのよ
意味わかんないっつーの!
そう心の中で叫びそのまま体育館へむかった
体育館へ近づくにつれてボールのはねる音と
バッシュの音が大きくなっていく
そのたびになんだかワクワクして
早く隼人に会いたいっていう気持ちが膨らむの
美海は隼人を驚かせようと
体育館のドアの陰にそっと隠れた
そして中をのぞいてみると
…そのときあいつの言っていた意味がわかった気がする
「隼人君ってホントバスケ上手よね。初めてみたときビックリしちゃった!」
「別にそんなことねえよ。田中だってなかなか上手いじゃん」
二人は一緒にシューティングをしながら仲良く話している
普段他の人に興味を示さない隼人が楽しそうに話している
「隼人君の実力ならもっとバスケで有名なところ行けたのに何でこの高校なの?」
ボールを抱えながら隼人の前に立つ空ちゃん
「あぁ。別に…ただ近かったから」
隼人がそんな風に答えると
くすくすっと笑う空ちゃん

