二人っきりになった病室



大きく深呼吸をして
思いっきり頭をさげた



「「ごめんなさい!」」



「て、え?」



なぜか声が重なる
え?美海が謝られてどうすんの?




「なんで空ちゃんが?


美海ね、ずっと空ちゃんのこと疑ってて、何もかもうまくいかないことも空ちゃんのせいにしてた。


さっき海くんから聞いたの。


二人の邪魔しちゃダメっていってくれたって。
だから、謝んなきゃって。」



俯きながら話すと
空ちゃんは優しく笑った



「謝んないといけないのはあたしの方なの。

美海ちゃんが思ってたことほんとだから。

あたし、隼人くんのこと好きだった」



そう切なそうにどこかを見つめながら話し出す空ちゃん



美海はなんだか複雑な気持ちだった



「あたし、一目惚れしたんだ。隼人くんに。その時はね、まだ美海ちゃんが彼女って知らなくてね。好きな人ができたって海に言っちゃったのよ。


ずっと部活ばっかで恋愛から遠ざかってたあたしがそんなこと言ったもんだから海は喜んでね、協力してくれるって。


そのあと彼女がいるってしってあたしは止めたんだけど海のほうも美海ちゃん気に入っちゃってさ。


でもね、あたしも美海ちゃんが羨ましいって思っちゃったり、ほんの少し別れないかなって思ってた」




少しズキズキと痛むけど
大丈夫。最後まで聞く