「ジン、気持ち良い?」

こう訊いてみたけれど、ジンは全く答える様子が無かった。

「ねぇ、どう? くすぐったい?」

全然返事をしようという気配もない。

ベルトまで撫で下すとジンがひとつ溜息を吐き出した。

あたしは別の質問をしてみる事にした。

「警察署でね、ジンの記録の一部を見せてもらったの……」