諦めて右手を下ろしたジンの身体にぴったりと抱きついたまま、耳たぶを甘噛みして首筋に唇を寄せる。

浮き出た血管に沿って唇を滑らせると、ジンは反応してあごを上げた。

「……リッカ」

真一文字に結ばれていたジンの唇が開き、あたしの名前を戸惑いと溜息と共に漏らす。

その声に、ぞくぞくっと背筋に電気が走り、息が詰まるみたいに胸が痛む。