そっと手を伸ばし、肩から腕へゆっくり撫で下ろす。

硬い筋肉を手のひらで撫で、浮き出た血管の筋を親指で辿る。

肘先まで手を滑らせても、その滑らかな肌の感覚はそのままで何の変化も無い。

また、肩の方へと撫で上げると、ジンの腕が一瞬びくっと震えた。

ジンの表情を窺うと、少し眉根を寄せ視線を床に落としていた、何かに耐えているようにも見える。