あたしがジンを見上げてこう言うと、ジンはあの優しい微笑みを浮かべて頷いた。

「わかった」

それから、あたしはちょっと上向いて目を閉じると、あの欲しかった唇が重ねられるのを感じた。

甘くて優しいキス。

抱きしめてくれる力強い腕や熱い身体に安堵する。

伝えきれなかった思いや、ジンの冷静な言葉や態度に不安になっていたのが嘘みたいだった。