私たちは抱き合ったその時ガラガラ…と椅子の擦れる音が聞こえた。なおやと呼ばれた男が非常に面倒臭そうな顔で立っていた。さっきの愛想の悪いイケメンだ。名を『なおや』というらしい。 「ハル…声デカイ」 「あー!わりわり」 「わかってないだろ」 なおや君のお陰で爽やか王子の名前を知ることができた。『はる』か…いい名前だなあ。 「はる君はクラス違うみたいだね」 夏喜が言った まあ会話を聞いていれば必然的にもそうなるだろう一体何組なんだろうな。私と夏喜は二人の会話に耳を澄ました。