「莉恵も、頑張ってよ」

夏喜が私の肩を叩いた。

「え?」

「ホラ」

「おーい!直也!暇だから話そうぜっ」

爽やかな笑顔を浮かべて入り口から誰かを大声で呼んでいた。教室は静かだったので教室に居たみんなが彼に視線をやった。(因みに私もガン見)

その彼、というのは紛れもなくあの時の王子だった。