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体育祭から数週間後、私はいま、唯一の親友と言ってもいい、園田茜(ソノダアカネ)と話していた。

茜には本当に感謝してる。
茜とは、高校の入学式で出会い、笑わない私にも普通に話しかけてくれて、今ではよき親友だ。


今でも笑わない、いや、笑えない私のことを親友と言ってくれる。

「で!正直、どうなのよ?」

「何が?」

いきなり話題が変わり、少し声が上ずった。

「何がって…
そんな事、決まってんじゃない。雷泉春の事よッ!」