絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜下

「早く行け!それとも何か理由があるのか!?」


僕は怖くて、何も喋ることができなかった。


すると大林先生が僕の腕を強く掴んだ。


痛くて骨が折れたかと思った。


そのまま部屋の外まで引っ張り出された。


きっとこのまま、僕を入浴場まで引っ張って行く気だ。


「嫌だ!離して!」


必死で叫んだ。


大林先生は一度立ち止まったが、無視して再び引っ張った。


「…あのっ!あ…えっ…と、あ…」


嘘をつこうと思った。


何も出てこなかった。


どう嘘をつけば、この場がおさまるのかこの時の僕には思い浮かばなかった。