「おはよー!」
「あ、おはよー!」
元気な声が飛び交っている。
この学校、花森中学校の校庭にはサッカー部や陸上部などの元気な声も飛び交っている。
「わー!みんな頑張ってる!」
キーンコーンカーンコーン
「あ、鳴っちゃった!早く教室行かなきゃ!」
そのとき乙女は立ち止まった。
「誰?あの人…メッチャ笑顔がステキ…!」
「あっそれより早く教室行かなきゃ!」
「こうであるからして~」
乙女は嬉しくて授業に身が入らない。
休み時間。
「どうしたの?嬉しそうだね!」
親友の乙葉が話しかけてきた。
「ん~?ちょっとね~♪…実はね…」
「なになに?」
『私、好きな人できたの!尚輝くんっていうの~!』
「え~?!そうなの?!」
「そうなの!」
「ヒミツだよ!知ってるの乙葉だけだからね!」
「分かってるよ!」
「あ、そうだ!いいこと教えてあげる!」
「え?!何何?!」
「あのね…尚輝くんが好きな食べ物は…からあげなんだよ!」
「そうなの?!情報ありがとう!また教えてね!」
乙女は尚輝の分のお弁当も作ると大はりきりだ。