先々週のドライブデートぶりだったため、お互いそれまでにあったことをいろいろ話した。
尚も愚痴を言うくらい疲れることもあったみたいだが、本人の性格がからっとしているため全然愚痴っぽくならないところがいいところ。
二人ともいい感じに飲んで食べて満足したため、そろそろ出ようかとなった。
初夏が近づいていることもあり、夜でも少し空気がもやっとしている。
「…今日、行っていい?」
尚が少し真剣な顔で聞いてきた。
私は一人暮らしをしているため、週末に飲んだりしたあとはうちに泊まりにくることがほぼ定番になってた。
だからそんな真剣な顔しなくてもいいのにな、なんて。
「あ、うん。
くると思ってたからいいよ。」
「そっか。ありがと。」
尚は私の返事を聞いてすごくほっとした顔をした。
考えていることが伝わりやすくて、助かるというかなんというか。
この間もすごく寂しそうな顔してたし、やっぱり尚も少し不安になってたりするのかな。
だとしたらあたしのせいだ。追い討ちをかけるように三直体制の担当になっちゃったし。
あたしがドライなところもあるからそのせいだし、申し訳ないなって思うけど、しょうがないじゃんって思う自分もいて。
…なんだか、乗り気がしないなあ。
もやもやとした気持ちを抱えて二人で家路に着いた。


