ストロング・マン



まあこんなときに起きないわけがなく。
今日はいつにもまして酷い。
解決したと思うとまた連絡が入って対応して。

元々集中出来ていないことと、たくさんの対応に慣れていなかったことから、私は大失敗をやらかした。



「申し訳ありませんっ!!」

深々と頭を下げた私に先輩社員の佐藤さんがふぅーっと息を吐いた後、

「やってしまった後はしょうがない。
今は対応をしっかりやろう。」

「すみませんでした。すぐに取りかかります。」


やってしまったやってしまった。
久しぶりにこんなに大きな失敗をしてしまった。

対応にはそれぞれマニュアルがついており、その通りにやらなければいけないのだが、私はその中の書いている手順を1つ飛ばしてしまい、障害を1つ増やしてしまったのだ。

先輩社員の佐藤さんは私が新人の頃から面倒みてくださった先輩で、私がダメダメだった頃をよく知っている方だ。
最近やっと独り立ち出来て安心させられているかなと思っていたのに。


いくら疲れているからとはいえ、これはやってはいけないことだった。

すぐ今の障害について連絡と謝罪を行わないと。