いつもは見上げてるはずの顔が下にあって、 少し俯いて見たら、あいつは笑ってた。 すっごく優しい目をして。 「ずっと前から見てたんだ。歌ってるの知ってて、でも話しかける勇気なくて」 「でも、あの日声かけてよかった。一目惚れだったのかな。ずっと頭から離れなかったんだ」 「響ちゃんの全部が好きだよ。歌も仕草も笑顔も全部全部」 体だけじゃなく、心も軽くなった気がした。 ふわふわして、でも嫌な気分じゃない。