それは案外怖いことじゃなかったんだ。 自分の気持ちを認めてしまうのが怖くて怖くて仕方なかったはずなのに、 まるでパサパサに乾いた心に水が染み込むように、 心が満たされていくようだった。 今隣を歩くこいつに出会えたことで、 変わることが出来たんだと思う。 「ありがと」 そう思ったらなんだか言葉にしてみたくなって、 小さく小さく呟いた。 「へ?」 一瞬の間があったあとに発したあいつの言葉はなんともマヌケなものだった。