「ごめんね、今日またカレーなの。でも響カレー大好物だから大丈夫よね」
下に降りて行くと直ぐに言ったお母さんの一言に一瞬動きが止まる。
でも、お母さんの嬉しそうな笑顔を見てすぐに席に着く。
カレーが大好物なのはあたしじゃないのに。
言うことなんて出来なくて、ただ黙ってカレーを口に入れる。
「甘い」
辛いと思って口に入れたカレーが思ったより甘くてつい声を漏らしてしまう。
「えっ!?辛口なのに」
慌ててカレールーの箱を見て、気まずそうにこっちを見た。
「ごめん、甘口と間違った」
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