そんななかでお姉ちゃんだけはあたしを褒めてくれた。


「偉いねきぃ。凄いねきぃ」


そう言って頭を撫でながら、

太陽みたいな笑顔をあたしに向けてくれた。



「きぃがおっきくなるのお星様になって見てるからね」


お姉ちゃんが死ぬちょっと前に言ってたこと。


そのときにはもう体中に管なんかが繋がれていて、

その声は弱々しかった。



その数日後お姉ちゃんは死んだ。


あたしには死ぬってことがいまいち悲しく思えなくて、

ただ、もうお姉ちゃんには会えないのかってそう思った。


そのときのことはあんまり覚えてなくて、

お母さんがあたしの隣で狂ったように泣き崩れていたことだけはうっすらと覚えている。