『もしもし?』 <あぁ…もしもし?ヒロ?元気ー?> 私の上にかぶさるように座るヒロ。 電話の向こうの声が女の子の声なのは、私にでも分かった。 『誰だ?お前?』 <ヒロってばー相変わらず冷たい★亜希よ☆櫻川亜希!> 『おぉ…。亜希かよ…。お前こそ相変わらず、突然なのは変わらねーな!!』 ヒロが少し笑いながら、電話の向こうの女の子に話していた。 チクッ 胸の奥の痛みと締め付けるような、切ない気持ちが込み上げた。 .