このまま この場にいたとしても おれは彼女の力には なれないのだろう。 「でも、ありがとう……」 彼女の声がまた聞こえた。 「いや、いいよ、それより……痛いところは、ない?」 ばかなおれは こんな無神経な言葉しかかけられない。 「痛いわよ…… どこもかしこも痛いわ 痛くないわけないじゃない! 心も体も、全部痛いわよ! この体ごと なくなっちゃえばいいのよ! わたしの全部が汚されたのよ! あなた わたしが どんなことされたか わかってるの!!」 彼女は そう言って泣き出してしまった。