バイトをはじめて2ヶ月が経とうとしていた。
僕は
もう
てっぺいだけを
みていた。
毎日といっていいほど、
みんなでてっぺいの家に行き、大笑いして、家へ帰る。
その繰り返し。
ただ、
てっぺいとは
あの風邪を引いて家に来てくれた以来、
ふたりだけで
会うことはなかった。
なぜか
僕はてっぺいをさけていた。
胸が苦しすぎて。
未来が怖くて。
そして、てっぺいが好きすぎて。
ある日、バイトを終えた後、てっぺいが僕に声を掛ける。
『まさひろ最近元気ないなぁ。恋でもしたか?』
黙ってしまう僕。
『今日うちくるか?みんなは誘わんからさ』
断る理由もなく僕は返事をする。
『いきます』
てっぺい宅までの道のり
てっぺいは黙ったままで、僕に声をかけなかった。
