鉄のココロ


それから深い眠りについた。







そろそろ夕方だろうか?

ケータイがまた鳴る。


てっぺいからだった。


『いつのまに帰ったん?』

『…』

『…』

『…』


なにを話したかあんまり覚えてない。


電話を切り、再び目を閉じていた。








日付がかわろうとしたその時、


ピンポーン


だれだろうと思い、ドアをあける。




てっぺいが立っていた。


『どーしたんすか?』

『いや、シン、自分で風邪ひいたって電話で言ってたから、一応、心配で来た。おかゆ作ったる!』





おかゆはかなり薄味だったけど、僕はよっぽどお腹がすいていたのか、あっというまにたいらげた。



『誰も取らんし慌てるな(笑)

元気そうでよかった

じゃ、帰るなー』


『えっ、もうですか?
あ、おかゆ、ありがとうございます!』



てっぺいは何も言わずに、
背中をみせ、僕に軽く手をふり

ドアを閉じた。









てっぺいさん…








僕は座ったまま

胸がさらに熱くなってゆくのを感じた。