「勝負しない?」
「は……」
「だから、どっちが先に残りを終わらせられるか勝負しようよ。」
そう言って大輔は残りの山を指さした。
莉沙の山はあと1つ
大輔のは山1つと、1/3くらいだった。
「で、負けたら勝った方の言うこと1つだけ聞くって言うの。どう?」
「うーん……」
冷静に考えて
今の状況から見たら莉沙のが作業は速いし、残りの数も少ない。
勝算は十分にある。
「……良いよ。」
「じゃ、今からねーよーいスタート」
(さっさと終わらせて、残りのやつ全部押し付けよ)
莉沙はそんな事を考えつつ、先ほどよりも作業の手を速めたのだった。
