『だからあんたに頼んでるんでしょ!こっちからしたらね、あんたは羨ましい限りなんだからねっ!毎日凌さんを見れて、会話を交わせて!』
…たいした会話、交わしてないけどね。
最近、あたしは凌兄に避けられている気がする…。
理由は……よくわからない。
『とにかく!渡してよね!!』
強行手段、無理矢理渡されたチョコを、
『あ!ちょっと…!』
返す暇も与えてくれず、彼女は去っていった。
…どうすんの、これ。
ゴミ箱が近くに見えたが、どうにもそこまでひどい奴にはなれないみたいだ。
しょうがないか、と家に持ち帰った。
………
………………
家に帰ると、凌兄を探したが、まだ帰ってない様子。

