「この馬鹿!言ったそばからっ!大丈夫か?」
凌兄が手を差し延べてくれるものの、一瞬何が起きたのかと分かっておらず、あれ?あれ?となっていると――着ぐるみが目の前で倒れていた…。
「うわぁぁあ!ご、ご、ごめんなさいっ!!」
慌てて立ち上がって謝る。
着ぐるみがもぞもぞと動き出し、むくっと起き上がる。
ひぃぃぃい!
思わず、凌兄の腕にしがみついた。
真ん丸おめめのパンダの着ぐるみ。
その頭を、すぽっとはずした…。
お、怒られる!!
覚悟したあたしは「ごめんなさぃぃぃい!」と土下座で叫んだ。
ってあれ……?
とくに反応なし。
恐る恐る顔をあげてみると…。

