★My Homeの秘密★♪〜brother&sister〜






「…じゃあ、こうしない?」








みんなで黙っていた中、冬兎がそう言って沈黙を破った。






「え?」




「5人で遊園地に行かない?」





「へ…?」



いきなりの提案に、栞だけでなく勇紀も驚く。



「遊園地…?」


「うん。よくみんなで行ったじゃん。昔みたいにさ…」





どうしていきなりそんなことをいうのだろう。


冬兎の考えが分からなかった。




キョトンとしていると、冬兎が淋しげでありながら、それでもにこっと…笑って。






「栞達が結婚する前にさ、“兄弟”で思い出作ろう…?」





そうか。

もう一ヶ月後には、あたしと凌兄は兄弟じゃなくなるのか…。



5人兄弟じゃなくなるのか…。





そしていつかは出ていって……





なんだか急に実感が湧いてきて、なんともいえない気持ちで胸がいっぱいになった。





兄弟は最後なんだ。


これで最後なんだ。



結婚してしまえば、きっと少しだけ…今までとは何か、変わってしまうと思うから。








「うん、行こう!遊園地!」