★My Homeの秘密★♪〜brother&sister〜






でも、意地悪だけ。

優しくはしない。


それが俺の気持ちを抑える唯一の箍だったんだ。



優しくしたら、溢れそうで。
ただでさえ溢れそうな気持ちが零れだしてしまいそうで。



せっかく取り戻せたこの位置を、壊すことが恐かった。


この気持ちが報われることはない。

俺たちが兄弟というものになったときから。


なら、せめてこの位置だけは失いたくなかった。





そんな俺に、神様なのか…。


思ってもみない言葉が言い放たれた。










その日は栞の17歳の誕生日だった。

毎年全員の誕生日にする、恒例の家族パーティで。






親父は前触れもなく、


いきなり…






『この3人は……、お前の婚約者だッ!』






……そう言った。