俺が廊下を歩いてたら、自分の教室の入口に他クラスの女の子がいた。 あ… あの子だ。 『勇紀〜!』 あ、勇紀呼ばれてる。 なんだ、知り合いだったのか。 もしかして幼なじみとか…。 俺は、凄く単純に考えてた。 『んだよ、栞』 『教科書貸して♪』 『は?なんの?』 『国語〜』 『無理〜。俺も次だし』 『勇紀はどーせ使わないでしょ?』 俺は2人の会話を聞いて思わず笑ってしまった。 栞ちゃんは勇紀のこと、よくわかってんなあ…。 なんだ。全然無理じゃねぇじゃんっ。…そう思った。