★My Homeの秘密★♪〜brother&sister〜






でも俺は冬兎のこともいつも、羨ましがっていた。





冬兎は優しいのはもちろん、栞になんでも素直に気持ちを伝えてる。






婚約者だと言われた日、母さんが、栞じゃ嫌?って俺ら3人に聞いてきた時…




凌兄と俺が曖昧な答えを言うのに、


冬兎は


「別にいいよ。僕、栞のこと嫌いじゃないから」



そう言った。

好きだ、とは言わなかったけど…。


でも羨ましかった。







――「俺、ヤダ」

――「だってこいつ、料理出来ねぇじゃん!俺、飢え死にしたくない!」



言ってる最中自分で、何言ってんだ俺!って思ってた。



本当は嫌なんかじゃない。

めちゃくちゃ嬉しい。



もし、まずいめしでも文句言うかもだけど、残さず全部食べてやる。








そう思ってんのに、




いつだって俺は、肝心なとこで、大事なとこで、素直になれないんだ…。






……馬鹿だよな、俺。