馬鹿で不器用な勇紀。 「…絶対、幸せになれよ!!」 だけど、いつも背中を押してくれる。 …だいすきだよ。 「あったり前!!」 あたしは、最高の笑顔で言えたと思う。 二人は、あたしに片手ずつ、手を差し出してきた。 その手に、あたしは自分の手を静かに乗せた。 右手には、冬兎。左手には、勇紀。 目の前の大きな扉が、ばっ!と開かれた――…。 急に目の前を襲う、明るさ。 その目映さに、少しだけ目を細めて……。 その先には、 世界で一番愛しい人を見つけた。