「…意味わかんねー」
困ったようにため息を吐き、左手で頭を押さえる凌兄。
ごめんなさい。
胸が痛いけど、仕方がない。
きっとこの痛み以上に、あたしはあなたを傷つけてしまったと思うから…。
「…凌兄……」
なにか、なにか…
あなたに伝えられる言葉はないだろうか?
いや、言葉じゃなくたっていい……。
「………愛してる。」
「…は?」
信じられないという顔であたしをみる凌兄。
あたしもあなたが、一番大切だから。
あたしの為に影で傷ついたりしないでほしい……。
そして、同じくらい…。
いや、それ以上に…。
凌兄のこと、愛してるよ。
今なら心から、結婚を喜べる気がする……。
きっと怖かったんだ。

