「…俺が、焦りすぎてたかもしれない…。お前の気持ち考えずに……自分勝手だった…」
何、言ってるの…?
「式なんて、いつでも挙げられるしな!」
なんで……笑っていられるの?
「…俺の話は、こんだけだから」
さっと立ち上がる凌兄。
また、出ていくの……?
また、あたしから離れていくの……?
このまま行かれたら、きっとあたしたちは一生元には戻れない―――…。
「…いやっ!!」
そんなの、嫌だよ……!!
「……は?」
「…凌兄、いかないで……」
「…でもお前、結婚のことで悩んでたんだろ?」
「…それはそうだけど……もういいの!!」
泣き叫ぶように言うと、凌兄は困った顔をした。
困らせて当然だ……勝手すぎる……。

