「…まあ、でもその割には…独占欲剥き出しみたいだけど(笑)」
「え?」
言葉の意味が理解出来なくて、聞き返す。
「こー、こ!鎖骨のとこ、キスマークついてる。」
「えぇぇぇ!?うそぉ!?いつの間に!!」
「…あんたが寝てる間に襲ったんじゃない?(笑)」
凌兄の嘘つき―――!!
あんな紳士なこと言ってたくせに!
「まあまあ、いいじゃないそれくらい。許してやりなさいよ」
あんたはめちゃめちゃ愛されてるのよ。
なんだか上手く丸め込まれた気がするけど、
そう言われたら、なにも言えない。
凌兄のこと、思いだしてたらまた胸がズキッと痛んだ。
馬鹿………。
一人で考えたいからって、家出してきたのに。
さっきから考えるのは、凌兄のことばかり…。

