…………………。
「はぁぁぁぁあ!?」
な、なななななな…!
「…んなわけないじゃん!!」
「…あら、まだだったのね」
ちょっとだけ、残念そうに友里亜が呟く。
当のあたしは真っ赤。
「…でも意外ね。一緒に寝てるんでしょ?凌さんよく我慢してるわね?」
友里亜は人事なので、とても楽しそうに聞いてくる。
「…凌兄が……それは、結婚初夜にしようって…」
あの日のことを思い出す……
それは凌兄と2人部屋になった初めての夜。
あたしはとてつもなく緊張していた。
あたしだって高3だ。
いくら恋愛に疎いあたしでも、それくらいの知識はある。
だけど、いざとなるとやっぱりちょっと恐くて。

