当然だけど、あれから凌兄からの連絡はない。……もちろんメールも。
友里亜の部屋へと戻ってきて一番に携帯を確認したけど……やっぱりなかった。
はあ…、と自然と溜め息が出る。
「…ねぇ、栞。体調が悪いって言ってたけど、最近ずっとあんな感じなの?」
あんな感じとは、食欲のことだろう。
「…うん。食欲もそうだけど、胃がムカムカしたり、吐き気がしたり…それにアレも遅れてるんだよねぇ…」
アレというのはもちろん、女の子の日。
「…え。嘘…遅れてるの……?」
「うん。今は1週間くらいかな?まだ来ないんだよね…」
「…ちょっと待って。
あのさ、一つ聞いていい?」
「いいよ、なに?」
「…あんた、妊娠してないわよね?」

