どうしたの!?と聞かれても、あたしは泣き続けていた。
なんで泣いているのか、わからなかった。
ただ否定して違うよ!と言えば、済んだ話だったのに…。
だけど、ここ最近……
凌兄との結婚を、少し迷っていたのも事実で…。
好きだけど、好きだけど…。
自分がわからない。
好きなのに…こんなに好きなのに…。
考えなしのあたしは、凌兄を傷つけてしまったんだ…。
聞いているだけで、胸がぎゅーっと痛くなるような声だった……。
こんなあたしじゃ、凌兄はいつか冷めてしまうかもしれない…。
いや、もう…すでに冷められてしまったかもしれない。

