★My Homeの秘密★♪〜brother&sister〜





最近、食欲がない。


お腹はある程度空くのだけど、いざ目の前にすると、なぜだか食が進まない。




はあ、とため息をつきながら箸を置き、ごちそうさま。と言って、顔をあげれば。



…みんなの、化け物でもみたような顔が並んでいた。



「…も、もう食べねぇのか…?」


勇紀が震えながら指差すあたしのお皿には、コロッケが4分の3は残っている。



「うん。勇紀、食べていいよ。好きでしょ?」


「…お、おう?」と、勇紀はあたしが渡した皿を、訳がわからないまま受け取っていた。



「し、栞…大丈夫か?お前もコロッケ、好きじゃなかったか…!?」


次に聞いて来たのは、お父さん。


「うん…。でも今日はいいや、食欲ない」


「…そ、そうか…」



本当に、なんだろうか。

コロッケ、好きなのにな。


自分でもよくわからないが、食欲が出なくて、その変わりにはあ…とため息が零れる。